目の下のくま・たるみ治療でグロースファクター注射が向いていない例について

例えば以下のような変化を期待した場合にはグロースファクターはお勧めしません。

施術名:経結膜脱脂法+微細分離脂肪注入
リスク:腫れ、内出血、痛み、しこりの形成、左右差、脂肪生着率の個人差など
費用:44万円(税込み)

この症例では経結膜脱脂法+微細分離脂肪注入をおこなっております。

この方にグロースファクターの注入をお勧めしない理由は、術後の立体感を出すために必要なボリュームが大きいからです。

 

グロースファクター注射はある量を注射して組織が作られることを待つ治療方法です。

グロースファクターを1の量を入れると1の組織が作られる訳ではありません。

 

仮に、3のボリュームを作りたい場合には経験に基づいて3が作られるであろう量を注入しますが、もしかしたら2しか作られないかもしれないし、4作られるかも知れません。

 

100を目指して注射をすると結果的に70しか作られないかもしれませんし130くらい作られるかもしれません。

 

目元は涙袋から頬にかけて守らなければいけないラインがあります。

3を目指して4作られた場合にはそれほど問題にはなりませんが、100をめざして130が作られた場合には、いわゆる膨らみ過ぎとなり、そのラインから離れていってしまいます。

ですのでグロースファクター(成長因子)で大きなボリュームを目元で出す場合には不向きになります。

というよりは一か八かのリスクを伴います。

 

一方、脂肪注入の場合には技術があれば各層(深さ)ごとに注入エリアをコントロールすることができますのでそのラインを保ちやすくなります。

 

もちろんそこまでの形を目指していなければ脂肪注入でもグロースファクターの注入でもその効果はあると思います。

 

ですので、症状と目指す形によって治療の選択肢の幅が決まってきます。

広く、深く見渡した中から治療方法の選択を提案してもらうことがよいと思います。

筆者紹介

著者
石川勝也
役職
プラストクリニック院長
資格
日本形成外科学会認定専門医
日本美容外科学会認定専門医(JSAS)
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